ギターの姉さんがロボ倒す 第三惑星用心棒 作:野村亮馬
いつもSFものを書いてる方なんだけど、なんというか、凄くドライなんですよね。
それは冷たいって意味ではなく、事実をありありと書いてる感じ。
それだけにこの人の描く世界や人間の息遣いや情念は、凄く生々しく感じられる
まー、正直この人の作品に最初に手を出すなら、最初に言ったベントラー・ベントラーが良いと思われます
どういう経緯かわからないんですけど、今作は結構作画が荒れていて内容は凄く面白いんだけど、一般的にはよくわからん感じになってるのかなーと。。。
内容としてはー、ポストアポカリプス?的な感じなのかなー。
なんかしらのドンパチをしてた時代のロボットがまだドンパチやってるつもりで生き残ってて
主人公のお姉さんが(この人もロボット)そいつらを大人しくさせるっていう様な話です。
ちなみに人間は生きてます。
お姉さんは人間が大好きなんだけど、ここが野村さんの味というか
その情愛は自発的なものではなく、生まれつき植え付けられているもの
っていう感じに見えるんですよね。
過去の記憶が消されてるとか、人間を愛してるのに、無機的に取り扱われてる。
自発的に音楽を愛したり、冗談を言ったりっていう人間的な面を持ちながら
ロボット的に人間に奉仕を続けるっていう。
それを悲劇的に描写するんじゃなく、やっぱりカラっと書くんですよね、この人
文句みたいに聞こえるかもだけど、この人のそういう作風が、ほんと好きなんです。
ま、ついでにこっちも軽く紹介しましょう。
わかる人にはわかる説明の仕方をすると、
パトレイバーの、レイバーを宇宙人に変えたみたいな漫画です。
パトレイバーって、現代社会に実際操縦可能な人型巨大ロボットがいたらどーなんの
っていう話で、どっちかてと生臭くて泥臭い社会的な描写がメインの作品かと思うのですが
この漫画もそんな感じで、割とシャレにならん危険性を持った宇宙生物達が
ちょっとした交通の邪魔とか、割としょーもない問題を発生させて
それに正義の変身ヒーローでも、宇宙戦士でもない普通の公務員が
ビジネスライクに、やんわりと、だるそうに対処するっていう漫画です
割と短く終わっちゃった漫画なんだけど、もーほんとに面白いんで絶対読んだ方が良い